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摂取したコエンザイムQ10の吸収と輸送

コエンザイムQ10が体内に吸収されるまで

コエンザイムQ10は小腸で吸収される

疲労回復効果や抗酸化作用を持つことで知られるコエンザイムQ10は、食品やサプリメントから摂ることができる成分です。
では経口摂取したコエンザイムQ10は体内のどこで吸収されるのでしょうか?

コエンザイムQ10が消化管のどの部分から吸収されるのかを示す明確なヒト試験は行われていません。
ですがラットなどを使った動物実験によって、大部分はたんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、アミノ酸などの栄養素と同じように、小腸で吸収されると考えられています。

コエンザイムQ10は水にほとんど溶けずに、脂に溶ける脂溶性の成分です。また「ビタミン様物質」と言われることがあります。体内で合成できるためビタミンではありませんが、ビタミンのような働きをするのが特徴です。
ビタミンにも水溶性と脂溶性があります。コエンザイムQ10の吸収過程は、脂質や脂溶性ビタミンと共通点がいくつもあります。

経口摂取して体内に吸収されるまで

食事やサプリメントから摂取したコエンザイムQ10は、胃を通過して小腸に到達します。ここまでは食べ物や水分と一緒です。
小腸でコエンザイムQ10は脂質と同じように、脂肪酸によって「ミセル」という、水に混ざりやすく非常に小さな構造に変化します。その後、小腸の粘膜上皮を覆う「小腸上皮細胞」から吸収されます。
小腸で吸収されたコエンザイムQ10は、リポたんぱく質(水に溶けない脂質を各組織に運ぶための複合体粒子)の一種であるキロミクロンに取り込まれ、リンパ液中に放出されます。

ラットにコエンザイムQ10を投与する実験では、小腸で吸収されてリンパ液中のコエンザイムQ10が増加することが確認されています。(参考元1)

酸化型は還元酵素によって還元型に変換される

酸化型と還元型

このときに酸化型のコエンザイムQ10は、還元酵素の働きによって還元型に変換されるとされています。
コエンザイムQ10は非常に酸化に弱い性質を持つため、空気に触れるとすぐに黄色く変色してしまいます。この状態のコエンザイムQ10を酸化型と呼びます。
一方、還元型のコエンザイムQ10は真っ白な色をしています。私たちの体内で利用できるのは還元型のみです。
ですがサプリメントから酸化型を摂ったとしても、体内で還元型に変換されるため利用することができます。なお全てが還元型に変換されるわけではありません。

リンパ液に放出される過程で還元型に変換される

前出のラットを使った実験では、リンパ液中のコエンザイムQ10の90%以上が還元型であることが確認されています。(参考元1)
このことから人間が酸化型を摂取した場合も同じように、小腸上皮細胞から吸収されてリンパ液に放出される過程で、還元型に変換されると考えられています。
事実として人間の血漿に含まれるコエンザイムQ10の約96%は還元型であることから、ラットの体内で起こることがそのまま人間の体内でも起こると考えて間違いありません。

体内に吸収されてから全身に運ばれるまで

リンパ液に放出されたコエンザイムQ10は、リンパ管を通って静脈に到達します。血液中を巡って最初に運ばれるのは肝臓です。
その後、リポたんぱく質に取り込まれて、再び血液中に放出されます。血流に乗ったコエンザイムQ10は心臓、肝臓、腎臓、脾臓、肺などの各臓器や筋肉、脳、脂肪組織など全ての組織に運ばれます。

ただし倫理的な問題があるため、経口摂取したコエンザイムQ10が人間の臓器まで到達することを確認したヒト試験はあまり行われていません。
また副腎、腎臓、心臓、肺、脾臓、膵臓などはコエンザイムQ10が早く届く傾向にあり、逆に脳は比較的時間がかかると考えられています。各組織に運ばれたコエンザイムQ10は、一つ一つの細胞に存在するミトコンドリアに運ばれて利用されます。

最後は体外に排出される

小腸で吸収できなかったコエンザイムQ10は、大腸に送られて便と一緒に体外に排出されます。
また、小腸で吸収され各細胞に送られたコエンザイムQ10は、ミトコンドリアが利用した後に酸化して代謝物となり、尿と一緒に体外に排出されます。
吸収されたものの還元型に変換されなかったコエンザイムQ10は、体内で利用されずに、そのまま尿や便と一緒に排出されます。
コエンザイムQ10は吸収されなければそのまま体外に排出されてしまうため意味がありません。ただ摂るだけでなく吸収効率にもこだわりたいところです。

脂溶性のコエンザイムQ10は吸収効率が低い

コエンザイムQ10は吸収効率が低い

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ここまで経口摂取したコエンザイムQ10が小腸で吸収されてから、各細胞に運ばれるまでの一連の流れを簡単に解説しました。

ここで重要なのは吸収効率です。
私たちの体はほとんどが水分で出来ていますから、水に溶けない脂質とは相性が良くありません。脂溶性のコエンザイムQ10はいわば水の中を泳いで移動しているようなものです。
食事から摂った脂質は吸収されるまでに時間がかかります。全く水に溶けない脂溶性のコエンザイムQ10も脂質と同じくらい吸収に時間がかかり、吸収効率が低いとされています。

【コエンザイムQ10の吸収効率を調べる実験結果】

健康な男性16名を対象に、コエンザイムQ10を100mg経口摂取してもらいコエンザイムQ10の血中濃度を調べました。
被験者の血漿中平均コエンザイムQ10濃度は1.0μg/mlであることから、コエンザイムQ10を100mg摂ると血漿濃度が平均2倍になることが分かりました。このような結果からコエンザイムQ10の吸収効率は5%程度と見積もられています。(参考元1)

工夫次第で吸収効率が高めることができる

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いくら体に必要な成分であっても上手く吸収できなければ意味がありません。とはいえコエンザイムQ10の吸収効率は形状によって変化します。

サプリメントから摂る場合、何も工夫しなければ5%程度の吸収効率のままです。しかし、予め油脂に溶かしてからソフトカプセルに含めることで、吸収効率は数倍になると考えられています。
この点に着目してサプリメントの製造メーカーでは、より吸収効率を高める技術を開発しています。形状の工夫もその一つです。

市販されているサプリメントは脂溶性のものが主流です。最近では予めミセル構造を作る水溶性を採用しているメーカーもあります。
この場合は何も処理せず、脂溶性のまま摂取するよりも吸収効率が高くなることが期待されています。ただし、水溶性であっても吸収効率は個人差があるため、どれくらい吸収されるかは人によって異なります。

食品から摂る場合は脂分の多い食事と一緒に摂取すると効果的

コエンザイムQ10は脂分の多いメニューと組み合わせて摂ると良い

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コエンザイムQ10は肉や魚など私たちが日常的に口にする多くの食品に含まれています。若くて健康な方はサプリメントに頼らなくても、食事によって一定の量を摂取することができます。

食品から摂る場合はサプリメントのように吸収効率を何倍にも高めることができません。ですが脂溶性のコエンザイムQ10は脂質と一緒に摂ることで、多少ですが吸収効率を高めることができます。
コエンザイムQ10を含む食品と炒め物や揚げ物などの脂分の多いメニューを組み合わせて、一緒に摂取すると効果的です。

脂質の摂り過ぎには注意

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とはいえ、健康を維持するためには食事の栄養バランスも大事ですから、日常的に脂分の多い食事を摂り過ぎるのは考え物です。
コエンザイムQ10の吸収効率ばかり気にして、食事から脂質を摂り過ぎてしまっては本末転倒です。高脂質の食生活を続けることで肥満やメタボリックシンドロームに繋がるだけでなく、糖尿病や高脂血症、動脈硬化などのリスクを高めてしまいます。

不飽和脂肪酸と一緒に摂ると体に負担をかけない

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脂質の摂り過ぎが気になる方は、オリーブオイルなどに含まれるオレイン酸などの「不飽和脂肪酸」と一緒に摂ると効果的です。
オレイン酸、α-リノレン酸、リノール酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸は動脈硬化を防ぎ、血中コレステロール値を下げる働きがあるため、体に負担がかかりません。

参考元1:コエンザイムQ10の基礎と応用 コエンザイムQ10協会編 丸善出版

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