コエンザイムQ10がEDを予防する
血流悪化や副腎疲労に作用してEDを予防するコエンザイムQ10
体の疲れを取り優れた抗酸化作用が認められているコエンザイムQ10は、「ED(勃起不全)」の予防に有効です。
「性交不能症」や「男性不妊」の原因にもなるEDは、血流の悪化や男性ホルモンである「テストステロン」の減少によって引き起こされます。
コエンザイムQ10には心臓機能の強化によって血流を整える作用があります。さらに有害な活性酸素を除去して、血管が硬く狭くなる動脈硬化を防いでくれます。
またエネルギー産生効率を高めることで、テストステロンが減少する原因でもある副腎疲労を改善します。
EDを予防するコエンザイムQ10の働き
心臓機能を強化して血流を整える
血流の悪化が引き起こすED
陰茎の毛細血管は一酸化窒素によって拡張します。すると血流によって陰茎の静脈が圧迫され、血液が滞留することで勃起が起こります。
ところが血流が悪化すると、陰茎に十分な量の血液が供給されなくなり、血行不良が引き起こされます。その影響で陰茎内で血液が滞留しにくくなり、EDが引き起こされると考えられています。
また毛細血管は細胞の働きに必要な栄養分を届ける重要な役目を担っています。毛細血管から十分な栄養分が陰茎の細胞に運ばれないと、細胞の新陳代謝が低下して老化するため、EDのリスクを高めてしまいます。
心拍出量を増加させて血流を整える
コエンザイムQ10には体内のエネルギー産生効率を高める働きがあります。全身に血液を循環させている心臓は、1日10万回もの拍動(収縮と弛緩を繰り返す運動)を行うため最も消耗が激しい器官です。
心臓がエネルギー不足に陥ると、血液を大動脈に押し出すポンプの働きが弱くなります。その結果として「心拍出量(心臓が1分間に血液を送り出す量)」が低下し、血流が悪化してしまいます。
コエンザイムQ10によって豊富なエネルギーが心臓に供給されると、心臓が強化されてポンプ機能が回復します。それによって心拍出量が増加するため、全身に血液が効率よく循環するようになり、陰茎の血行不良が改善されます。
活性酸素を除去して動脈硬化を予防する
陰茎の毛細血管が「動脈硬化」に陥ると、細胞に十分な量の栄養分が供給されなくなります。動脈硬化は血中悪玉コレステロールが酸化して「過酸化脂質」に変わることで引き起こされます。
コエンザイムQ10には優れた抗酸化作用があり、体内で増えすぎた活性酸素(※1)を除去する働きがあります。活性酸素が悪玉コレステロールを酸化して過酸化脂質が作られるのを防いでくれます。
動脈硬化が予防されることで、陰茎の血管が拡張しやすくなり十分な量の血液が流れることで、EDの予防に繋がります。
(※1)強い酸化作用を持ち細胞や血管を錆つかせて機能を低下させる。体内に取り込まれた酸素のうち最大5%程度が活性酸素に変わるとされる。
テストステロンの減少を抑える
副腎疲労がテストステロンを減少させる
男性ホルモンとして働くテストステロンが減少すると、精力が減退してEDに繋がります。このテストステロンを主に分泌しているのは精巣ですが、副腎(※2)でも少量合成・分泌されています。
ところが強いストレスに晒されたり、体に疲労が蓄積されると、それに対処するためにホルモンを分泌する副腎に重い負担がかかってしまいます。
その結果として、副腎疲労が引き起こされてテストステロンの分泌量が低下してしまいます。
(※2)左右の腎臓の上に位置する三角形の臓器。体の機能を維持するために欠かせないホルモンを分泌する器官。
副腎疲労の回復を促す
副腎疲労の回復には豊富なエネルギーが必要です。私たちの体は食事で摂った炭水化物、脂質、たんぱく質を小腸でそれぞれブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸に分解して、エネルギー源としています。
細胞の小器官であるミトコンドリアはこれらの材料を取り込み、「TCAサイクル(クエン酸回路)」(※3)を循環させることで体に必要なエネルギーを作り出しています。
コエンザイムQ10はミトコンドリアを活性化することでTCAサイクルをスムーズに循環させ、エネルギー産生効率を高めています。
ミトコンドリアとコエンザイムQ10の働きによって副腎に豊富なエネルギーが供給されると、副腎疲労の回復が促されます。その結果として、EDの原因であるテストステロンの減少を防ぐことができます。
(※3)ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸を材料にミトコンドリア内でエネルギーを作り出す体内燃焼システム。