コエンザイムQ10とアルコールの飲み合わせ
コエンザイムQ10とアルコールを一緒に摂ってはいけない
体の疲れを取り美容にも良いコエンザイムQ10は、サプリメントから気軽に摂ることができる成分として人気があります。
そこで気をつけたいのが飲み合わせです。特にアルコールはコエンザイムQ10の吸収や作用に悪影響を及ぼす可能性があります。
サプリメントは水またはぬるま湯と一緒に摂るのが基本です。コエンザイムQ10を含むサプリメントとお酒などのアルコール類を一緒に摂るのは避けましょう。
アルコールの利尿作用によって短時間で体外に排出されてしまう
サプリメントから摂取したコエンザイムQ10は、小腸から吸収されてリンパ管に放出され、肝臓に一旦回収された後に血流に乗って全身に運ばれます。
ところがコエンザイムQ10と一緒にお酒を飲むと、アルコールが持つ利尿作用によって、短時間で成分が尿と一緒に体外に排出される恐れがあります。
お酒の中でもビールは水分とカリウムを多く含むため、アルコールとの相乗効果によって強い利尿作用があります。ビールとコエンザイムQ10を一緒に摂るのは避けましょう。
せっかくコエンザイムQ10を摂っても、すぐに体外に排出されてしまっては効果を持続させることができません。
アルコールはコエンザイムQ10の働きに影響を与える
コエンザイムQ10は医薬品に使われる成分
コエンザイムQ10はまず心不全を治療する医薬品として開発され、安全性の高さが認められたことで健康食品として認可されました。今日ではさまざまな種類のサプリメントが販売されています。
とはいえ医薬品に配合されている成分である以上は、サプリメントから摂取する場合も原則的には医薬品と同じ摂り方をする必要があります。
アルコールがコエンザイムQ10の作用に影響を与える可能性がある
アルコールは成分の働きに影響を与える可能性があるため、医薬品と一緒に摂るのは厳禁とされています。
コエンザイムQ10とアルコールを一緒に摂ることで、どのような影響があるのか具体的な研究が行われているわけではありません。
それでも医薬品に使われている成分である以上は、吸収や作用に悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的にはアルコールと相互作用することで、コエンザイムQ10の血中濃度が急激に上昇し、必要以上に作用が増強される可能性があります。
強すぎる作用は体を刺激するため、副作用が引き起こされる恐れがあります。どんなに体に良い成分でも、作用が強く働けば良いというものではないのです。
コエンザイムQ10を含むサプリメントとお酒などのアルコール類を一緒に摂るのは避けましょう。
お酒を飲む方は摂取するタイミングをずらす
お酒を飲む方は、必ず摂取のタイミングをずらしてください。時間をずらしてコエンザイムQ10を摂ることで副作用を防ぐことができます。
ただし、アルコールの吸収には1~2時間程度、分解にはさらに時間がかかるため、飲酒直後の摂取はお勧めできません。
アルコールの影響を避けるためには、飲酒の数時間前にコエンザイムQ10を摂ると良いでしょう。
サプリメントは水と一緒に飲む
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医薬品もサプリメントも水またはぬるま湯と一緒に飲むことを想定して製造されています。
粉末や顆粒のサプリメントの場合は、口の中で水と混ざることで食道や胃に張り付くことなく小腸に届けることができます。
脂に溶ける脂溶性のコエンザイムQ10は食後に摂ることが推奨されています。食後にビールやワインを飲む方は注意しましょう。
過度な飲酒は体内のコエンザイムQ10を減少させる
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体内で利用されるコエンザイムQ10の約半分は全身の細胞で生合成されています。若くて健康な方であれば、サプリメントに依存しなくても十分な量のコエンザイムQ10を供給することができます。
ところが体内のコエンザイムQ10は、さまざまなことが原因で減少することが分かっています。これは体内で生合成される量が低下するためと考えられています。その原因の一つが過度の飲酒です。
体内のコエンザイムQ10が不足すると、エネルギー産生効率が悪くなることで疲れを感じやすくなり、細胞の老化が進んでしまいます。飲酒の習慣がある方は飲み過ぎに注意しましょう。
コエンザイムQ10はお酒を飲む方にこそ摂って欲しい成分
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一方でコエンザイムQ10はお酒を飲む方にこそ摂って欲しい成分でもあります。体内に入ったアルコールは肝臓で分解されて、最終的には炭酸ガスと水になり体外に排出されます。
ところが飲酒の量が多いと肝臓に負担がかかり、肝機能を低下させたり、「脂肪肝」などの「アルコール性肝疾患」を引き起こしてしまいます。
コエンザイムQ10には肝機能を向上させる働きがあり、アルコールを分解する力を高める効果が期待できます。
その結果として飲酒が原因で引き起こされるアルコール性肝疾患の予防にも繋がります。飲酒の習慣がある方は、コエンザイムQ10を積極的に摂ると良いでしょう。