コエンザイムQ10の保存方法

コエンザイムQ10は熱と光を避けて冷暗所で保存する

優れた疲労回復効果や抗酸化作用が期待できるコエンザイムQ10は、サプリメントから気軽に摂れる健康成分として人気があります。
とはいえサプリメントを買ったはいいけど、「正しい保存方法が分からない」という方もいるでしょう。コエンザイムQ10には熱や光の影響を受けやすいという弱点があります。
直射日光を浴びると変性し、光に当たるとすぐに酸化が進んでしまいます。コエンザイムQ10は直射日光や高温多湿を避けて冷暗所で保存しましょう。

酸化型は常温で還元型は低温で保存する

コエンザイムQ10には酸化型と還元型がある

コエンザイムQ10は大きく分けて酸化型と還元型があります。酸化型とはその名の通り空気に触れて酸化した状態でオレンジ色をしています。
還元型は全く酸化していない状態で白い色をしています。それぞれ性質が異なるため、保存方法にも違いがあります。

酸化型は常温で保存する

酸化型のコエンザイムQ10は比較的安定しているため、常温で保存することができます。240℃以上に加熱しない限りは、コエンザイムQ10の成分そのものが破壊されることはありません。
ただし実際にはそれよりも低い温度でも品質が劣化してしまいます。真夏の締め切った室内や車内など、高温の環境下に置くのは避けてください。
特にソフトカプセルは48℃で溶けてしまいます。長期間保存する場合は窓辺など日当たりの良い場所を避けて冷暗所で保存しましょう。

還元型は低温で保存する

一方の還元型は非常に不安定かつデリケートです。常温でも酸化が進んでしまうため、冷蔵庫など低温の場所で保存する必要があります。
なおソフトカプセルは油に溶かしたコエンザイムQ10を詰めることで安定性を高めているため、涼しい場所であれば常温でも保存が可能です。

コエンザイムQ10は光に当てない

光に当たると酸化する

コエンザイムQ10には光の影響を受けやすいという弱点があります。光に当たると酸化が進むため、サプリメントを日光に当てるのは避けてください。
酸化したコエンザイムQ10は体内で十分な働きができないため、著しく効果が落ちてしまいます。さらに光に当たることでコエンザイムQ10が変性する恐れがあります。
変性したコエンザイムQ10は摂取量が多いほど危険性が大きく、体内で有害性を発揮する可能性が指摘されています。コエンザイムQ10は光が当たらない場所で保存しましょう。

関連記事:コエンザイムQ10は熱や光に弱い

透明な容器に移し替えない

コエンザイムQ10のサプリメントは、酸化を防ぐ目的で光を通さない色つきの袋やビンに入っています。
使いやすいように錠剤やカプセルを別の容器に入れ替える方がいますが、光を通す透明または色の薄い容器に入れ替えるのは避けてください。

外出先に持ち運ぶ際も注意が必要

移動中も注意が必要

コエンザイムQ10は1日2～3回食後に摂ることが推奨されています。そのため仕事や買い物などで日中に家を開ける方は、サプリメントを外出先に携帯する必要があります。
ところが移動中に光や熱によって、コエンザイムQ10が酸化したり溶けてしまうことがあります。
酸化型のコエンザイムQ10であれば常温に置く限り、熱で溶けることはありません。しかし、夏場はサプリメントを入れたバッグや鞄の中が高温になりがちです。
車で移動する方はエアコンを切った車内が高温になることがあります。コエンザイムQ10を外出先に持ち運ぶ際は、移動中の保管場所に注意しましょう。

バッグや鞄の底に入れる

そこで光や熱を避けるために、光が当たらず熱が届きにくいバッグや鞄の底に入れて持ち歩くと良いでしょう。還元型のコエンザイムQ10の場合は、保冷剤と一緒に入れましょう。
またソフトカプセルは柔らかいゼラチンやデンプンで覆われているため、移動中に潰されて破損することがあります。
荷物で潰されないように、サイドポケットなど仕切りのある場所に入れておくと良いでしょう。バッグや鞄の中身をあまり詰め込まないことも大切です。

子どもの手が届かない場所に保管する

コエンザイムQ10を小児が誤って飲まないように、小児の手が届かない場所に保管してください。コエンザイムQ10は非常に安全性の高い成分ですが、原則として小児は摂ることができません。

消費期限が切れる前に使い切る

インターネット通販などでコエンザイムQ10のサプリメントを大量に購入する方は、消費期限に注意しましょう。
いくら直射日光と高温多湿を避けて正しく保存していても、消費期限が切れたサプリメントを摂るのは止めましょう。
コエンザイムQ10は光や熱を避けて冷暗所に保存し、消費期限が切れる前に使い切ることが大切です。