コエンザイムQ10の美白効果
白く美しい肌を保つコエンザイムQ10
優れた美容成分として注目されているコエンザイムQ10には、シミや黒ずみを抑制して肌を美白する効果が期待されています。
シミや黒ずみはメラニンが肌の奥に沈着することで作られます。コエンザイムQ10は体内のエネルギー産生効率を高めて、肌細胞にATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーをたくさん供給します。
十分なエネルギーを得た肌細胞は活発に働くようになり、ターンオーバー(新陳代謝)が促されます。すると古くなった角質と一緒にメラニンが少しずつ排出されていきます。
その結果として、メラニンの沈着を防ぐことができ、シミや黒ずみのない白い肌を保つことができるようになります。シミや黒ずみが気になり始めたらコエンザイムQ10を積極的に摂ると良いでしょう。
シミや黒ずみができるメカニズム
肌が紫外線を浴びると「メラノサイト」と呼ばれる細胞に「メラニンを作れ!」と指令が送られます。これはメラニンに紫外線から肌を守る働きがあるためです。
メラノサイトによってメラニンが生成されると、肌は少しずつ黒くなります。とはいえターンオーバーの周期が正常であれば、メラニンは古くなった角質と一緒に自然に排出されていきます。
ところが加齢や生活習慣の乱れによってターンオーバーが遅くなると、メラニンをスムーズに排出することができなくなります。
その結果として、メラニンが肌の奥に沈着してしまいます。白く透き通るような肌は失われ、シミ・そばかす、黒ずみが目立つようになります。
シミや黒ずみを抑制して白い肌を保つコエンザイムQ10
エネルギー産生効率を高める
私たちの体は約60兆個もの細胞によって形作られ、その一つ一つにはミトコンドリアという小器官が存在します。ミトコンドリアはATPというエネルギーを作る重要な役目を担っています。
コエンザイムQ10はミトコンドリアの働きを助ける補酵素です。コエンザイムQ10によってミトコンドリアが活性化されると、エネルギー産生効率が高まりATPの生成が促されます。
豊富なATPを肌細胞に供給してターンオーバーを促す
コエンザイムQ10とミトコンドリアによって豊富なATPが肌細胞に供給されると、細胞分裂が活発になり新しい細胞が次々に生まれるようになります。
古くなった細胞は新しい細胞が作られることで役目を終えます。ターンオーバーによって肌の奥から表面へと少しずつ押し上げられていき、やがて垢として自然に剥がれ落ちます。
このときにメラニンも一緒に排出されるため、メラニンの沈着を防いで、シミや黒ずみのない白い肌を保つことができるようになります。
活性酸素を除去してメラニンの異常生成を防ぐ
活性酸素が引き起こすメラニンの異常生成
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表皮(※1)を構成する角化細胞(※2)が紫外線を浴び続けると、メラノサイトに多量のメラニンを作るように指令を出し続けます。
メラノサイトでは紫外線を浴びなくてもメラニンが異常に生成されるようになります。ターンオーバーでは多量のメラニンを排出できないため、表皮に沈着してシミが作られます。
これは紫外線を浴びることで活性酸素(※3)が発生し、角化細胞がダメージを受けて遺伝子変異が起こることが原因とされています。(※1)皮膚で最も外側にある層。
(※2)表皮を構成している細胞。たんぱく質の一種であるケラチンを多く含んでいる。肌を外的刺激から守ったり、水分を保持する役目を担う。
(※3)強い酸化作用を持ち細胞や血管を錆つかせて機能を低下させる。体内に取り込まれた酸素のうち最大5%程度が活性酸素に変わるとされる。
抗酸化作用によってメラニンの生成を抑制する
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コエンザイムQ10には優れた抗酸化作用があり、体内で増えすぎた活性酸素を取り除く働きがあります。角化細胞を紫外線による活性酸素から守ってくれます。
角化細胞が正常な状態に戻ることで、メラノサイトに指令を出し続ける状態が改善されます。その結果、メラニンの生成が抑制されて、シミを予防することができると考えられています。
ビタミンCと併用すると相乗効果が期待できる
より確かな美白効果を期待する方は、コエンザイムQ10とビタミンCを併用すると良いでしょう。どちらにも優れた抗酸化作用があり、紫外線による活性酸素から角化細胞を守ってくれます。
さらにビタミンCにはメラニンの生成を抑えたり、メラニンを無色の状態に還元してシミを薄くする働きがあります。ターンオーバーを促してくれるコエンザイムQ10と併用することで相乗効果が期待できます。