野菜に含まれるコエンザイムQ10
野菜にもコエンザイムQ10が含まれている
コエンザイムQ10は野菜からも摂ることができる
体の疲れを取り増えすぎた活性酸素を除去するコエンザイムQ10は、食事から摂ることができる成分です。私たちが日常的に摂っている多くの食品に含まれています。
コエンザイムQ10は脂に溶ける脂溶性で、脂質の一種です。そのため脂肪分の多い肉や魚から摂ることができます。さらに野菜にも含まれています。
脂肪分をほとんど含まない野菜にコエンザイムQ10が含まれていると聞くと、意外に思われる方もいるでしょう。確かに含有量だけを見ると肉や魚ほど多くはありません。
ですが野菜はビタミンやミネラルを豊富に含み、低カロリーで体に優しい食品です。健康のためには野菜を積極的に摂りましょう。
コエンザイムQ10の含有量
ブロッコリー、ほうれんそう、アボカド、しそに比較的多く含まれています。100gあたりに含まれるコエンザイムQ10の量はいずれも1mg程度です。このほかにキャベツ、じゃがいもにも含まれています。
野菜から必要な量のコエンザイムQ10を摂るためには
含有量に大きな差はない
肉や魚と違って野菜に含まれているコエンザイムQ10の量に大きな差はありません。ですが逆に言えばコエンザイムQ10を多く含む野菜はこれといって見当たらないということでもあります。
「どの野菜を食べればコエンザイムQ10を多く摂れるか」などはあまり考えずに、自分が好きな野菜を選びましょう。
1日に100mg摂るためには10kg以上のブロッコリーを食べる必要がある
コエンザイムQ10を野菜のみから摂るのは現実的ではありません。1mgという含有量だけを見るとビタミンよりも多く含まれている印象です。
しかし、人間が1日に必要とするコエンザイムQ10の量からすると全く足りないのです。私たちの体内にも約700mgものコエンザイムQ10が蓄えられています。(参考元1)
体内で利用されるコエンザイムQ10のうち半分は細胞内で生合成され、残りの半分は食品から摂る必要があります。ですから健康を維持するためには、多くの人が考えている量よりもたくさん摂る必要があります。
ではどれくらいの量を摂れば良いのでしょうか? 健康増進や老化予防を目的とする場合、一般的に1日60~100mgが目安とされています。なおこの量はあくまで専門家が推奨している量であり、厚生労働省がお墨付きを与えているわけではありません。
仮に100mgのコエンザイムQ10を野菜から摂ろうとすると、ブロッコリーでは10kg以上食べなければいけない計算になります。これだけの量を購入するだけでも大変な負担です。ましてや毎日食べることができる人などほとんどいないでしょう。
日本人の平均摂取量は1日6.5mg
日本人が食事から摂取しているコエンザイムQ10の量は平均6.5mg程度です。(参考元1)これだけの量しか摂れていないのが現実なのです。
これは食事だけで1日に必要な量のコエンザイムQ10を摂ることがいかに大変であるかを示しています。
野菜からコエンザイムQ10を摂るメリット
もちろん野菜を食べるメリットもあります。コエンザイムQ10の含有量は多くありませんが、総合的に見れば体に必要な成分が多く含まれていて健康に良い食品です。肉類のように脂質やコレステロールを摂り過ぎる心配もありません。
またブロッコリーやほうれんそうにはコエンザイムQ10と相性の良いビタミンCが豊富に含まれています。コエンザイムQ10もビタミンCも体内の余分な活性酸素を中和する働きがあり、とても相性の良い組み合わせです。さらに美肌効果も期待できます。
ビタミンCは体内で生合成することができないため、毎日の食事から摂る必要があります。
健康維持にはバランスの良い食生活が大切
野菜にはコエンザイムQ10のほかに、炭水化物、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。コエンザイムQ10にはエネルギー産生効率を高める働きがありますが、エネルギーを作り出すためには材料が必要です。
毎日の食事から必要な栄養素をバランス良く摂ることで、コエンザイムQ10の力を引き出すことができます。
もちろん野菜を食べるだけでは1日に必要な量のコエンザイムQ10を摂ることはできません。肉や魚など他の食材と組み合わせて賢く摂りましょう。
また近年ではサプリメントが普及しているため、食事に依存しなくても必要な量のコエンザイムQ10を摂ることができます。健康のために栄養バランスを第一に考えつつ、ブロッコリーやほうれんそうを使ったメニューを食べる機会を増やすと良いでしょう。
コエンザイムQ10は野菜以外にも様々な食品に含まれています。
詳細は以下の記事をご覧ください。
参考元1:「コエンザイムQ10」で元気が出る、病気が治る! 永田勝太郎著 日本文芸社