うつ病対策にコエンザイムQ10
コエンザイムQ10はうつ病予防に有効
優れた疲労回復効果や抗酸化作用が期待できるコエンザイムQ10は、強いストレスが引き起こすうつ病にも有効です。
体の疲れに効くコエンザイムQ10が、どうして心の病であるうつに有効なのか疑問に思われる方もいるでしょう。
うつ病を引き起こすストレスは、慢性的な疲労感や倦怠感、活性酸素の増加などさまざまなことが原因で蓄積されます。
これらの問題への対処にコエンザイムQ10は最適です。うつ病を予防したり、うつ状態を改善する効果が期待できます。
「無気力で何もやる気にならない」「酷く落ち込んでいる」、コエンザイムQ10はこんなうつ症状を感じている方にこそ摂って欲しい成分です。
活性酸素を除去してうつ病を予防する
ストレスが活性酸素を増やしうつ病を引き起こす
強い酸化作用を持つ活性酸素が体内で増えると、細胞を錆つかせることで傷つけて機能を低下させてしまいます。活性酸素によって細胞がダメージを受けることを「酸化ストレス」といいます。
活性酸素が増える原因の一つにストレスがあります。毎日多忙な生活を送る現代人は、かつてないほど強いストレスに晒されています。体がストレスに晒されると血流が悪化し、血管内で活性酸素が発生します。
この現象が繰り返されることで酸化ストレスが増大し、心や感情をコントロールしている「脳内神経伝達物質」であるセロトニンやノルアドレナリンの分泌に異常が発生します。
その結果として、感情が不安定になり、イライラや不安感が強くなったり、気持ちの落ち込みが激しくなることで、うつ病が引き起こされることがあります。
優れた抗酸化作用を持つコエンザイムQ10
私たちの体は増える活性酸素をただ放置しているわけではありません。コエンザイムQ10やビタミンC、ビタミンEなどの「抗酸化物質」を働かせることで、余分な活性酸素を除去しています。
コエンザイムQ10には優れた抗酸化作用が認められています。ビタミンEと一緒に働くことで酸化ストレスの主な原因である脂質の酸化を抑えます。
コエンザイムQ10によって余分な活性酸素が除去されることで、細胞の働きが正常に保たれ、心身のストレスが軽減されてうつ病予防に繋がります。
優れた疲労回復効果がうつ病を改善に導く
エネルギーの産生を促すコエンザイムQ10
コエンザイムQ10は細胞の小器官であるミトコンドリアの働きを助ける補酵素です。ミトコンドリアでは生命活動に欠かせないATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを作り出しています。
コエンザイムQ10はミトコンドリアを活性化することで、体に必要なエネルギーの産生を促しています。
疲労回復を促しストレスを軽減する
慢性的な疲労は強いストレスとなりうつ病を引き起こします。疲労もストレスも溜めすぎないことが大切です。
コエンザイムQ10によってエネルギーの産生が促されると、細胞が活性化して血流が改善します。それによって肉体疲労の回復が早くなり、疲労の蓄積を防ぐことができます。
疲労が溜まらなくなることでストレスが軽減されて、うつ病を改善に導くことができます。
自律神経の乱れを整えてうつ病を予防する
自律神経の働き
脳が発した指令は自律神経によって各器官に送られ、脈拍、体温、血圧などを自動的にコントロールしています。
この自律神経には緊張や興奮を感じたときに優位になる交感神経と、リラックスしたときに優位になる副交感神経があります。
私たちはこの二つの自律神経を状況に応じて交互に切り替えることで、さまざまな生理作用を調整しています。
うつ病に繋がることもある自律神経の乱れ
ところが過度なストレスやホルモンバランスの乱れが原因で自律神経が乱れると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行えなくなります。
例えば交感神経が強く働きすぎると緊張や興奮が長く続くことで、体が疲れきってしまいます。逆に副交感神経が強く働きすぎると、倦怠感が強くなり仕事や家事が手につかなくなります。
このように自律神経の乱れは心身の不調を引き起こします。心の安定を保つことが難しくなり、うつ病に繋がることもあります。
コエンザイムQ10が自律神経の乱れを整える
コエンザイムQ10によって体内のエネルギー産生効率が高まると、神経細胞が活性化されるため、自律神経の乱れを整える作用が期待できます。
自律神経の乱れが解消されることで疲労やストレスが軽減されて、うつ病予防に繋がります。
コエンザイムQ10がうつ病に有効であることを示す研究結果
うつ病の人は血液中のコエンザイムQ10濃度が低いことが分かっています。さらに酸化ストレスの増加がうつ病の発症に関係しているという指摘もあります。
そこで原因不明の激しい倦怠感や疲労感によって抑うつなどの症状が続く、慢性疲労症候群の患者にコエンザイムQ10を投与して効果を調べました。
- 【コエンザイムQ10の効果を示す試験結果】
-
慢性疲労症候群患者20名に、コエンザイムQ10を1日150mg、2ヶ月間投与しました。投与前と投与後には疲労、睡眠、うつ症状の自覚症状の得点、酸化ストレスなどを評価して変化を比較しました。
その結果、血中コエンザイムQ10濃度の上昇がうつ症状の改善に繋がることが明らかになりました。さらに血中コエンザイムQ10濃度が上昇することで、酸化ストレスが減少することも明らかになりました。(参考元1)
参考元1:慢性疲労症候群に対する還元型コエンザイムQ10 の症状改善について